DAMとは?
DAMとはDifficult Airway Managementの略で、麻酔科医が遭遇すると思われる気道確保困難症例の管理を指します。
臨床で気道確保が困難な症例に遭遇する機会は稀ではありますが、それにより起こり得る合併症(予期せぬ気管切開、心肺停止、低酸素脳症など)は重大であり、日頃から対策が必要であるとの概念に基づいています。

アメリカ麻酔学会(American Society Anesthesiologists:ASA)は1992年に挿管困難患者管理のための実践ガイドラインを公表し、2003年にはEBMを指向した改訂版がAnesthesiologyに掲載されました。
2014年には気道管理アルゴリズム(JSA-AMA)が提案され、状況を色分けし方針やツールの選択を迅速に判断することが求められています。
現在、日本麻酔科学会や日本臨床麻酔学会など主要な学会に併設する形でDAMハンズオンセミナーが企画されていますが、人気が高い上に受講人数も限られているためなかなか受講できないのが現状です。
そこで、当院の若手麻酔科医を対象に麻酔科医に求められるDAMの必要な知識と技能を院内で受講することができないかということでこのセミナーが始まりました。
講義では最新のDAMの知識を確認し、ハンズオンセミナーでは、高機能実体シミュレータSimMan(レールダル社製)を使用してDAMに必要な手技の習得を目的としています。
DAMの基本手技(ビデオ喉頭鏡、分離肺換気、LMA、ガムエラスティックブジー、輪状甲状膜切開、経気管ジェット換気)を中心に、役に立つDAM関連手技を少人数で実習します。
基本手技以外にも最新の気道確保器具のデモンストレーションも企画しています。
またレッドゾーンで躊躇しない様に豚のモデルを用いて実際に輪状甲状間膜切開も行います。
当院のDAMセミナーは、集中治療科の中川雅史先生はじめDAM世話人会の先生方をインストラクターにお招きして、医局員教育の一環として定期的に開催しております。
miniDAMの内容
DAM講習会
風景DAM講習会
風景ショートレクチャー
ショートレクチャー
ショートレクチャー
シミュレーション
ハンズオン
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